沖縄

泡盛

-awamori-

泡盛とは?

泡盛(あわもり)って聞いたことありますか?沖縄で造られる蒸留酒で、焼酎にちょっと似てるけど、実は歴史も風味もぜんぜん違う“沖縄のお酒”。昔は「琉球酒」なんて呼ばれていました。

蒸留酒とは、お酒の原料をまず発酵させてから熱で蒸してその蒸気をまた冷やして液体にするという手間ひまかけたお酒のこと。そうすることでアルコール度数がグッと高くなるそうです。焼酎、ブランデー、テキーラ、ウイスキー、ウォッカなんかもこの仲間。

泡盛の原料はサトウキビじゃなくて「タイ米」。泡盛の名前の由来は、諸説ありますが蒸留中に導管からぽたぽたと垂れてくる泡盛が受壷に落ちたときに泡が“盛り上がる”様子から「泡盛る(あわもる)」になって、そこから「泡盛」って名前になったとか。

そして、泡盛のすごいところはアルコール度数の高さ!普通、日本酒とか焼酎ってせいぜい15度〜25度くらい。でも、泡盛の中には「どなん」や「与那国」「舞富名」など60度にもなる“花酒”と呼ばれるものも。

でも、その花酒の記録を塗り替えたのが、2023年2月に発売された「AWAMORI EIGHTY(アワモリ エイティ)」。なんとアルコール度数80度!度数が高すぎて飛行機に積めないので、沖縄本島でしか買えません。注意事項は、火気厳禁、喫煙しながら飲まない、直射日光NGなど本当に危険。さすがに飲むときは一滴ずつですね(笑)

古酒(クース)

泡盛は、「ただ強いお酒」では、ないんです!実は沖縄には、じっくり熟成させて味わう“古酒(クース)”という文化があります。これは、3年以上熟成させた泡盛全量100%のこと。時間をかけて育てられたこのお酒、実はとっても奥が深いんです。

沖縄では泡盛を甕(かめ)や瓶に入れて保存することを「寝かせる」と言います。「寝かせる」ことで新酒と比べて、香りはふくよかで味わいもまろやかに。古酒は、ストレートでちびちびと味わうのが一般的な飲み方。口の中に広がるやさしい甘さと香ばしさにきっとハマるはず。

ウイスキーやブランデーなどの洋酒にも古酒がありますが、主に“樽”の力で熟成されます。樽の香りが移ることで、スモーキーさやバニラっぽい風味が生まれます。ただ、瓶詰め後はそれ以上の熟成はあまり進みません。

でも、泡盛は違います!泡盛はお酒そのものに含まれる成分が、時間をかけてじわじわ変化していくタイプ。だから、瓶詰めしたあとでも熟成が進むんです。時間とともに深まる香りとコク…これぞ“育てるお酒”。

さらに沖縄では「仕次(しつぎ)」という方法で泡盛を継承する文化があります。これは、飲んだ分だけ少し若い酒を足していく方法で、古酒の風味を保ちながら劣化も防ぐ知恵。代々受け継ぎながら、自分の家の“味”を未来へつないでいく…まるでお酒のタイムカプセル!

そんな泡盛古酒を特別な場所で寝かせられるのが、沖縄県金武町のカフェレストラン長楽内にある「古酒蔵」。鍾乳洞の中で一定の気温(18度)を保ち、まさに天然の熟成庫。未来の自分や大切な人へのプレゼントにいかがでしょうか?

飲み方

せっかく泡盛を楽しむなら、酒器にもこだわりたいところ。沖縄ならではの風情を感じられるのが「琉球ガラス」「カラカラ」「ちぶぐゎ〜」といった酒器たち。

水割りやロックにおススメの琉球ガラス。実はこれ、戦後の沖縄でアメリカ兵が残したコーラやビールの空き瓶を再利用して作られたのが始まり。厚みのあるぽってりしたフォルムと、青や緑などの鮮やかな色合いが特徴。気泡がたっぷり入ったガラスは、手作りならではのぬくもりを感じさせてくれます。

ストレートで飲む時に泡盛を注ぐための酒器が「カラカラ」。横に広がった独特の形をしていて、中には小さな玉が入っています。お酒が残っているうちは音が鳴らず、空になると「カラカラ」と音がして教えてくれるという、なんとも風情のある仕組み。

さらに小さなおちょこ「ちぶぐゎ〜」は古酒をちびちび味わうのにぴったり。お気に入りの器で飲む泡盛は、味わいも一段と深まります。

おススメ

宮の華

沖縄本島から南西約300kmに位置する宮古諸島の伊良部島で造られる泡盛。伊良部島は、珊瑚礁が隆起してできた島。島の水には、泡盛造りに最適なミネラルが豊富に含まれているので、照りつける太陽と海風が黒麹菌の働きを活発にし、奥深い香りともろみを生み出してくれるというまさに泡盛造りのための島。「宮の華」は、一般酒でも1年間貯蔵しているので、スッキリとした辛口のなかに華やかさとまろやかさを兼ね備えた味わいで、ストレートでもロックでもOK!三合瓶(600ml)の裏ラベルには「ありがとう」のメッセージ。心あたたまる泡盛。

酒造所名:株式会社宮の華
内容量:600 ml
度数:30度

どなん クバ巻

日本最西端の島、与那国島にある「どなん酒造」が手がける泡盛。日本最西端の与那国島は、断崖に囲まれ天候も不安定。島に渡るのも一苦労だったことから「渡るのが難しい島=渡難(どなん)」と呼ばれていたとか。その名を冠した泡盛が「どなん」。

人工添加物は一切使わず、泡盛の仕込みに使われているのは、与那国島の硬水。これが、芳醇な香りと濃厚な旨味を引き立てて、飲めば飲むほど島の風景が浮かんでくるような、味わい深い泡盛。

「どなん」シリーズの中でも有名なのが、60度の超高濃度泡盛「どなんクバ巻60度」。このお酒を包むのが、与那国島特産の「クバの葉」。もともとは島から泡盛を運び出すときに瓶を守るのが始まり。さすがに60度は強すぎるので、飲みやすいのは「どなん」の30度。一般酒として親しまれているこの泡盛は、昔ながらの直火式釜蒸留で造られており、穀物系の香ばしさとほんのり甘くまろやかな味わいが特徴。

酒造所名:株式会社 どなん酒造
内容量:360 ml
度数:30度

泡波 

日本有人最南端の波照間島の酒造所で造られた泡盛。仕込みは、ほんのり塩気を感じる島の地下水を使用。南国の気候に合ったやさしい香りと、甘くまろやかな口当たりが特徴。水割りにすると、さらに風味が引き立って飲みやすく、ついついもう一杯。地元の人たちに愛され続けるこのお酒は、直火釜など昔ながらの手法で丁寧に造られていて、生産量もごくわずかで、ほぼ9割が島内で消費され市場ではなかなかお目にかかれない“幻の泡盛”。

酒造所名:波照間酒造所
内容量:600 ml
度数:30度

大人のデザート【泡盛アイス】

作り方はとってもシンプル。ハーゲンダッツのバニラアイスにチョコっと泡盛をかけるだけ!
ハーゲンダッツでなくても良いですが、泡盛をかけるので出来れば空気の含有量が少なく密度の高いアイスがおススメ。ただし、かけすぎ注意!アルコール度数が高い泡盛なので、加減しないと泥酔します…。余りお酒が強くない方は、香りづけに2〜3滴でもOK!いつものアイスがぐっとリッチな大人味に変身!

【用意するもの】
・バニラアイス →おススメは「ハーゲンダッツ」
・30度くらいの泡盛:30ml →おススメは「宮の華」

【つくり方】
① アイスが少し柔らかくなるまで待つ(カップの外側を持って押した時に少しへこむ程度)
② 泡盛をかければ、完成!

香り高い古酒で楽しめば、さらに贅沢なデザートタイムに♪

まとめ

飲み終えたあと、おちょこに残る香りまで楽しめるのが泡盛の魅力。大人のたしなみとして、ゆったりと三線を聴きながら味わいたいですね。沖縄に行ったら、ぜひ古酒の“時の味”も体験してみてください!

ABOUT ME
いぬパンチ
いぬパンチ
会社員
2児の子育て&介護に奮闘中の会社員です。
日々、壁にぶつかりながら失敗と反省の連続ですが、そんな中でも「これは良かった!」と思えるモノやコトをご紹介しています。
「時間がない!」「予算も限られている!」「なんか疲れた!」という時に読んで下さい!
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