小型船舶の免許を取ってみた!

小型船舶免許とは?
「小型」と聞くと、なんだか手軽なイメージがありますが、実は1級・2級小型船舶免許を取ると、20トン未満の船を操縦できるんです!
20トンと言われてもピンとこないかもしれませんが、なんと全長24m未満の船を扱えます。これは大型バス2台分の長さ。そう考えると、けっこう大きいですよね。
免許の種類
小型船舶免許の種類は①1級船舶免許、②2級船舶免許、③湖川小出力限定免許、④特殊小型船舶免許の4つ。車やバイクの免許とは異なり、小型船舶免許は、基本的には操船場所や陸岸からの距離で区分されます。
①1級小型船舶免許:基本、すべての海域で航行可能(※一部例外あり)
②2級小型船舶免許:岸から5海里(約9km)まで航行可能
③湖川小出力限定免許:5トン未満&エンジン出力15kW未満のボートで、湖・川・指定区域のみ航行可能
④特殊小型船舶免許:水上オートバイ・ジェットスキー専用で、岸から2海里(約3.7km)までOK
ちなみに、1級・2級の小型船舶免許では水上オートバイには乗れません! 水上オートバイに乗りたいなら、特殊小型船舶免許が必要です。
免許の取得方法
小型船舶免許を取得する方法は、3つ!
① ボートスクール(国家試験受験型)
・国家試験を受験するための一般的なスクール
・インストラクター(教える資格は不要)が教えてくれる
② 登録小型船舶教習所(国家試験免除)
・教習所で学科・実技の修了審査を受け、合格すれば国家試験が免除
・教習所の原簿に登録されている教員が教えてくれる
③ 独学(国家試験受験型)
・学科は独学でも可能。でも、実技はボートがないと練習できない…
・実技だけスクールで受講する人もあり
今回は、ヤマハのボートスクールにて2級船舶免許を取得しましたが、しっかりと船舶免許を取得したい方は、国土交通省の規定を満たしている登録小型船舶教習所がおすすめ。
講習終了後、その場で学科試験や実技試験を受けることができます。
1級船舶免許:4〜5日間(学科3〜4日、実技1日)
2級船舶免許:2〜3日間(学科1〜2日、実技1日)
受験資格(身体検査)
- 年齢:1級小型船舶免許は満18歳以上、それ以外の船舶免許は満16歳以上
- 視力:矯正視力両眼とも0.5以上であること(矯正可)
- 色覚:夜間において船舶の灯火の色を識別できること
- 聴力:5メートル以上の距離で話声語(普通の大きさの声音)の弁別ができること。(補聴器可)
- 疾病および身体機能の障害:軽症で勤務に支障をきたさないと認められること
学科試験
海や船、航海に関する知識など、実践的な内容が出題されます。
1級:四肢択一式 64問(一般50問+上級14問)
2級:四肢択一式 50問(一般50問)
各科目毎に50%以上かつ、合計65%以上で合格。
実技試験
実技試験では、船の取り扱いや操縦の基本をチェックされます。
基本操縦:発進、直進、停止、後進、変針、蛇行 など
応用操縦:人命救助、避航操船、離岸、着岸 など
試験は減点方式で、70%以上で合格!
ロープワークは実技試験で出題されるので、覚えておくと日常生活でも役立ちます!
【代表的なロープワーク】
① 巻き結び
② クリート止め
③ もやい結び
④ いかり結び
⑤ 一重つなぎ
⑥ 二重つなぎ
⑦ 本結び
取得費用
ボートスクールの気になるお値段は…
約12万円!
2級→1級の進級は、学科Ⅱを受けるだけ(実技講習なし、乗船履歴も不要)なので費用も時間も抑えられます。免許が失効していても受講できます。
免許証の交付
身体・学科・実技試験の全て合格すると、「操縦試験合格証明書」が発行されます。あとは、国土交通省の運輸局などに申請すれば、免許証が交付!
今回は、ヤマハボート免許教室が海事代理士を通じて申請してくれたので、合格後は免許が届くのを待つだけでした。
ちなみに、有効期限は5年なので、継続して使うには5年ごとに更新が必要です。
まとめ
2級小型船舶免許があれば、全長20m近いボートを海岸から約9km沖まで操船OK!
9kmってピンとこないかもしれませんが、実際に海に出ると陸がかなり遠くなるレベルなので、クルージング、釣り、ウォータースポーツ、ダイビングなどの海洋レジャーを楽しむには十分。2級船舶免許を取って、キャプテン(船長)はいかがでしょうか?
〈おまけ〉
実は、キャプテンには意外な試練も…。車は自分で運転すると酔わないのに、ボートは波があるせいで船酔いします。キャプテンが船酔いだとカッコ悪いので、まずは船酔いを克服しないといけませんでした(T︿T)