フォークリフトの免許を取ってみた!

フォークリフトとは?
車体前方にフォーク(つめ)があり、トラックの荷台に貨物をパレットごと積み下ろしをする車両のこと。一般的によく見かけるのは カウンターバランス式(後方にウエイトがあるタイプ)ですが、倉庫内で良く見かけるのはリーチフォークリフト式。最小回転半径が小さく、車体が停まった状態でもフォークを前後に動かせる点が特徴です。
免許の種類と取得方法
私有地・公道に関係なく操縦(荷物を積み下ろし)にはフォークリフト免許が必要で、運転免許とは別物となるので、決められた教習所で講習を受ける必要があります。
【フォークリフト免許は2種類】
①積載量1トン未満は「フォークリフト運転特別教育修了証」
なんと!受験資格はたった1つ。18歳以上であること!さらに… フォークリフト免許には更新がない! 一度取れば一生モノの資格です!フォークリフトメーカーや一般社団法人で取得可能です。
・受講資格:18歳以上
・教育科目:学科(6時間)及び実技(6時間)
・教育日数:最短2日
・取得費用:約15,000円
②積載量1トン以上は「フォークリフト運転技能講習修了証」
各都道府県の労働局長の指定を受けた教習所などで取得可能。
取得費用は 教習所や地域ごとに区々で、自動車免許保有者だと、約25,000円~約50,000円。今、持っている免許によって講習費用と時間が異なります。
- 免許がなく、現場経験もない人 → 35時間(約5日間)
- 普通免許保持者 → 31時間(約4~5日間)
- 免許なし。1t未満フォークリフト6ヶ月以上経験者 → 15時間(約2~3日間)
- 普通・大型免許保持及び1t未満フォークリフト3ヶ月以上経験者 → 11時間(約2~3日間)
- 大型特殊免許保持者 → 11時間(約2~3日間)
教育訓練給付金でお得に取得!
「教育訓練給付金」とは、厚生労働大臣が指定した教育訓練を終了した人に、受講費用の一部を支給するというもの。例えば、4万円の講習なら 8,000円 戻ってくるので、かなりお得!
【対象者は?】
✅ 現在、働いている人 → 雇用保険の被保険者期間が3年以上
✅ 離職中の人 → 雇用保険の被保険者期間が3年以上 かつ、離職後1年以内
なお、給付金を受ける場合は教習所に申し込む前に申請が必要となるので、詳細についてはハローワークに聞いてみてください。
公道を運転するには特殊免許が必要
フォークリフトを公道で走らせる場合、ナンバープレートの取得 が必須。そして、運転するには 小型特殊免許 または 大型特殊免許 が必要です。
- 最高速度15km/h以下 → 小型特殊免許
- 15km/h以上 → 大型特殊免許
※公道を走らなければ、特殊免許は不要。
合格率は驚異の98%以上!
試験は 学科(知識問題)と 実技(運転スキル)があり、どちらもクリアする必要があります。
【学科試験】 11時間
きちんと学科講習を受けていればそれほど難しいものではありませんが、項目ごとに必要な正答率が決められていますので、注意が必要です。
内容 | 配点 | 必要な正答率 |
フォークリフトの走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 | 30点 | 4割(12点) |
フォークリフトの荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 | 30点 | 6割(18点) |
フォークリフトの運転に必要な力学に関する知識 | 20点 | 4割(8点) |
法および規則中のフォークリフトについての規則に関する知識 | 20点 | 4割(8点) |
【実技試験】 24時間
フォークリフトの試験は、学科よりも実技がメイン。採点は100点満点の減点方式で、70点以上キープできれば合格です。ポイントは…「荷物を安全に運べているか」。
試験内容は、点検・乗車・発進・周回走行などですが、要注意なのが“即失格ケース”。どんなに運転が上手でも、一発アウトのミスをしてしまうと、その時点で講習のやり直しになります。安全第一で、落ち着いて挑みましょう!
◆即失格のケース
・シートベルト未着用
・パレットへのフォーク差し込み不足
・フォークの先で荷物をつく
・フォークで荷物を高く持ち上げたまま移動
・駐車位置不良
・タイムオーバー
物流業界の「2024年問題」って? フォークリフトオペレーターが不足⁉
大型特殊免許を持っていたので、PEO建機教習センタ(旧日立建機教習センタ)にて2日間でフォークリフト免許を取得しました。
ドライバーの労働環境を改善するための措置として、2024年4月からトラックドライバーの年間時間外労働時間に 960時間の上限 が設定されました。(2024年問題)これ、実はドライバーだけでなく、物流全体 にも大きな影響を与えるんです。
これまでは、トラックドライバーが荷主の都合に合わせて 手作業で荷物を積み下ろしをしたり、荷主のフォークリフトを使ってパレット荷物を運ぶこともありました。しかし、2024年4月以降は時間外労働の規制があるため、ドライバーがこうした作業をするのが難しくなる可能性があります。
となると、今後は手荷役の荷物もパレット荷役へ移行する流れに。さらに、パレット荷役もドライバーではなく荷主側のオペレーターが担当するケースが増えると予想されます。
でも、フォークリフトオペレーターが足りない…!
フォークリフトは 物流・建築業界で大活躍する必須の資格。しかも、ネット通販の拡大でフォークリフトを扱える人材の需要は どんどん上昇中 !この資格を持っていれば 仕事の選択肢が広がる可能性大!興味がある方は、ぜひ挑戦してみてください!